ご家庭でも美味しく食べられるパスタは、お子様から大人まで大人気のメニューですが、今流通しているパスタ（スパゲッティ・マカロニ）のほとんどは、海外産のデュラム小麦からつくられています。パスタに向くデュラム小麦が日本で栽培されにくいのは、普通小麦と比べて成熟期が遅いほか、雨が多いと発生しやすい赤カビ病に弱く、穂発芽耐性（収穫前に穂の上で発芽してしまう穂発芽を 防ぐ能力）が弱いためです。収穫期が梅雨に重なる国内での栽培は非常に難しく、本格的な品種育成は行われてきませんでした。しかし、国産のデュラム小麦を使用した商品は熱望され続けてきました。

そこで、農研機構西日本農業研究センターでは、温暖で、降雨が少ない瀬戸内地域であれば、栽培の可能性があると考え、試行錯誤した結果、新品種「セトデュール」を開発することに成功いたしました。品種の名前の由来は、「セト」が栽培適正である瀬戸内地域を示し、「デュール（dur）」はラテン語で硬いという意味で、デュラム（durum）の語源にもなっています。瀬戸内地域で栽培できるデュラム小麦という意味を込めて命名されました。

日本で初めて品種登録されたデュラム小麦「セトデュール」を100％使った「加古川パスタ」。瀬戸内生まれ、兵庫県加古川育ちの国産パスタは、国産小麦のフレッシュな香りとモチモチした食感が特徴です。また、官能評価において冷めてもパスタのプリッとした食感が残ると好評を得ています。和風パスタやトマトソース、アレンジレシピなど、パスタそのものを味わいながらお好みのソースにあわせて、是非ご家庭でお楽しみいただきたい商品です。